中学受験と九州大学医学部(Part3:他の帝大医学部のと配点比較)

今回は、他の帝大医学部の配点を比較してみます。
九大医はセンターの割合、理系教科の割合が他と比べて尖っていて面白いです。

他の旧帝大医学部との配点比較

センターと個別の割合

(センター+個別=総計(センター割合(小数点以下切り捨て)))

北海道大学:300+525=825(36%)
東北大学 :250+950=1200(20%)
東京大学 :110+440=550(20%)
名古屋大学:900+1650=2550(35%)
京都大学 :250+1000=1250(20%)
大阪大学 :500+1500­=2000(25%)
九州大学 :450+700=1150(39%)

旧帝大の中でも九大はセンター配点の割合が最も高いです。
受験者がセンターや個別のそれぞれでの得点分布などが不明なので、確たることはいえませんが、配点だけでいうと、他の旧帝大医学部と比較して、2次での挽回がやや困難になるということ、センターの高配点を睨んだ基礎力の醸成にも力を入れる必要がありそうだということが見て取れます。

数・英・理の割合

北海道大学:76.0%
東北大学 :75.0%(面接(小論文)200点を含まない)
東京大学 :約78.8%
名古屋大学:約82.4%
京都大学 :80%
大阪大学 :90%
九州大学 :87.0%

旧帝大医学部は軒並み数・英・理で配点の80%を占めますが、阪大と九大のみ90%・87%と高くなっています。
こう見ると、九大医は「他の旧帝大と比べてセンター配点の割合が高く、かつ数英理の配点が高い」という、割と尖った配点になっているようです。

東北大の面接(小論文)200点が結構大きいということと、京大の2次が数学250点に対して理科が300点と高いのは、調べていて面白いなあと思いました。
ちなみに今年2020年から九大医は個別試験が2日→3日になり、3日目に面接が導入されました。
総合判定の資料として使うという感じで東北大のように点数化されているわけでは無いようです。
医学部志望者としての素養などを見るという事でしょうか。
実際にどのような使い方をされるのかはよくわかりません。
あと、たしか旧帝大で面接が無かったのは九大医だけだったと記憶しています。

総評

旧帝大医学部の配点を見ていきましたが、ここまで違いがあると、たとえば九大医を狙っていて急に理Ⅲに狙いを変えるというのは、結構リスクがありますね。
各旧帝大医学部は、縄張りとなる地域があるので、他の学部のように価値に差が出るものではありません。
また、九大医だと附設なら附設出身者に囲まれた環境になるので、敢えて知り合いの少ない他の旧帝大医学部へ行く意義は低い気がします。
そういう観点からすると、附設に進学できた場合の医学部の検討としては、やはり九大医を目指すというのが最もコスパが良いのではないのかなと思います。
このあたりは、医学部界隈について素人の私の感想なので、詳しい方がおられたらご指摘などいただけると幸いです。

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