前回は、応用問題集の一覧表をアップしました。
今回から3回に分けて、表中の「難易度」「製本」「回答書」「特殊算」「カラー・モノクロ」「学年」「価格(税抜)」「出版社」の8つの項目について解説していきます。
次回 :「回答書」「特殊算」
次々回:「カラー・モノクロ」「学年」「価格(税抜)」「出版社」
なお、あくまでも「中学受験を視野に入れた低学年(1~3年生)および未就学児のお子さん」のおられる家庭を前提として話を進めていますので予めご了承下さい。
難易度
問題集選択では「難易度」が選択条件の第1番目になるでしょう。
ここでは、教科書レベルのドリルなどを含めた5段階で難易度を分類しています。
難易度:★★★★★
・トップクラス問題集(文理)
・エリートクラス問題集(文英堂)
・最レベ(奨学社)
★5
(画像からアマゾンで購入できる1年生用の問題集のページへ飛べます)
3冊の中で「エリートクラス問題集」の3年生の教材については、4、5年生の内容が入っており、先取の要素によって難度が一層高くなっています。1年生2年生の教材から入る場合には、3年生の内容もチェックした上で選択することをおススメします。
難易度:★★★★☆
・トップクラス問題集徹底理解編(文理)
・ハイレベル算数500題(文理)
・ハイレベ100(奨学社)
・特Aクラス問題集(KADOKAWA)
★4
(画像からアマゾンで購入できる1年生用の問題集のページへ飛べます)
個人的には、中学受験を想定した低学年の教材選択としては、この難易度が最もコスパが良いのではないかと思います。
難易度:★★★☆☆
・ハイクラスドリル120(受験研究社)
・はなまるリトル(四谷大塚)
・グレードアップ問題集(Z会)
★3
(画像からアマゾンで購入できる1年生用の問題集のページへ飛べます)
中学受験を念頭に入れるのであれば、ここまでは出来ていた方が良いと思います。
難易度:★★☆☆☆
・RISU算数(RISU)
・算数検定
中学受験を念頭に入れるのであれば、流石にもう一歩踏み込んだ学習をしておきたいところです。
難易度:★☆☆☆☆
・教科書レベルのドリルなど
低学年教材の難問の特徴
既習範囲が狭い低学年の問題集では、分野横断的な問題が作りづらい面があります。そこで具に難問群の中身を見てみると、文章や図形が複雑になっているだけという問題が多く、またこの傾向は、低い学年ほど顕著です。
そのため低学年の難問は、脳の発達や文章読解力の向上によって、学年が進むにつれて自然に解けるようになるという現象が生じます。そのようなことから低学年の難問については、一定程度まではやった分の成果が上がると思いますが、過剰に時間を投下してもメリットが減衰していくだけだと思うので、その塩梅は各家庭の目標(例:全国統一小学生テストで上位を目指す)などで異なります。
お子さんに与えられた有限な時間の中で、他に必要なこと(例えば、高学年の計算や基礎的知識の習得、あるいは思考力の向上など)とのバランスを考えた上で、教材選定や教材内の問題の取捨選択などを行う必要があると思います。
間違っても、難問を与えすぎてオーバーヒートや消化不良を起こすことだけは避けたいところです。
どの難易度の問題集を買う?
難易度の設定については、お子さんの現在地を見極めて決定すれば良く、パターンも色々とあります。
いきなり★5の教材を選定して、やっていく中で最難問群が出来ないと踏めば、その前のところまでで撤退しても良いと思います。また★4の教材を1冊終えて、まだ余裕があるなと思えば、★5の最難問の問題群だけをピックアップして追撃するという方針でも良いと思います。何が何でも★5までやるんだとか、逆に★4までしかやらないんだといった凝り固まった考え方をせず、柔軟に対応すればいいのではないでしょうか。
ただし、複数の難易度の教材を採用する際には気をつけたいこともあります。例えば、★4でハイレベ100を採用し、★5でエリートクラス問題集を採用してしまうと、急に4年生や5年生の内容が入ってきて、それまでの学習との脈絡が無くなり対応できなくなります。そうならないように教材間の親和性については、事前によく把握しておく必要があります。
製本
製本は、2種類に大別できます。一つは、見開きタイプで、パラパラとページをめくるタイプです。もう一つは、ドリルタイプで、一枚ずつ切り離して使用できるタイプです。
見開きタイプ
・トップクラス問題集(文理)
・エリートクラス問題集(文英堂)
・最レベ(奨学社)
・トップクラス問題集徹底理解編(文理)
・特Aクラス問題集(KADOKAWA)
・はなまるリトル(四谷大塚)
・グレードアップ問題集(Z会)
★4 ★3
(上記の画像からアマゾンで購入できる1年生用の問題集のページへ飛べます)
ドリルタイプ
・ハイレベル算数500題(文理)
・ハイレベ100(奨学社)
・ハイクラスドリル120(受験研究社)
直接書き込む場合は圧倒的にドリルタイプが有利
見開きタイプは、書き込みがしづらいという難点があり、ドリルタイプは一枚ずつ剥がせて使いやすいです。
我が家だと、★1レベルの公文や学研のドリルなどは、直接書き込んでいたので、ドリルタイプの教材を使用していました。
コピーが前提ならばどちらでも
問題集を何周か使うことを想定して、問題集をスキャン・コピーされるご家庭も多いと思います。
その場合は、見開きタイプのデメリットが解消されます。
ちなみに我が家でも何周かさせる可能性がありそうな教材は、スキャンして保存しています。
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