東大・京大・医学部狙いの場合
狭い選択肢
中学受験において特に女子は、関東や関西に比べると進学先の選択肢は多くはありません。もちろん居住人口も違うので、学校の絶対数だけで不遇であるという事は言えませんが、東京大学や医学部など難関な方面への進学を視野にいれるならば、やはり選択肢は限られてしまうと言えます。
久留米大学附設中学校
(1)難易度
福岡というか九州から東大や各大学医学部への進学を視野に入れた場合に、女子が受験できる中学としては、久留米大学附設中学校が群を抜いています。高校受験を除いて中学受験に限れば受験難易度も圧倒的です。参考までに久留米大学附設中学校の難易度は、https://kaguyahime.website/zenkoku.htmlによると偏差値71。比較のために他校を書くと、開成78、灘76、桜蔭75、西大和学園(女子)75、渋幕74、ラ・サール73、栄東(東大)72などとなっています。
(2)実績
久留米大学附設は、特に今年2019年に限って言うと東大合格者数で50名(2018年:23名・2017年:27名)と躍進したことで注目を集めました。久留米大学附設は中学からの女子の受け入れが2013年から始まりました。躍進の理由は様々あるかもしれませんが、これが今回の躍進に寄与した可能性はあります。
インターエデュ:https://www.inter-edu.com/univ/2019/jisseki/todai/ranking/
また医学部合格に関しては、東大合格の実績以上に近年注目されています。東洋経済オンラインの「「医学部進学に強い高校」ランキングTOP100(2014年~2018年の5年間合計)」によると、久留米大学附設は5位にランクイン(上位から東海、ラ・サール、洛南、灘、久留米大学附設、開成、東大寺学園、愛光、甲陽学院、四天王寺)。久留米大学附設の場合、九大医学部の合格がかなり出ている点も注目ポイントとなります。
東洋経済オンライン:https://toyokeizai.net/articles/-/260788?page=3
こう見ると、全国の難関中学と比べ中学入試の難易度と大学受験での成果のコスパはかなり良い学校のように感じますが、どうなんでしょう?
その他の受け皿
他にどんな学校がある?
北部九州では、今でこそ久留米大学附設をはじめ、私立の男子学校で共学になった学校は増えてきましたが、本当に最近まで優秀な女子の受け皿となる学校は少なかったようです。
なお、東大や医学部への合格実績のある学校(福岡から通うあるいは寮に入ることが出来る中学受験のある学校)を紹介すると、長崎県の青雲(2019年東大6名・医学部5年合計228名・14位)が光っています。このほかに福岡県の西南学院、大濠、明治学園、佐賀県の弘学館、早稲田佐賀(半分以上が早稲田大学への推薦進学)などがあります。
九州大学を軸に見てみる
東大・京大・医学部狙い以外にも地元の九州大学への進学を見ておくと、こちらは県立高校がかなりの勢力を保っています。参考までに2019年の実績では、修猷館(公・福岡)102名、筑紫丘(公・福岡)97名、福岡(公・福岡)86名、小倉(公・福岡)61名、熊本(公・熊本)53名、済々黌(公・熊本)49名、東筑(公・福岡)47名、大分上野丘(公・大分)47名、明善(公・福岡)45名、久留米大学附設高校(私・福岡)34名となっております。この中で、久留米大学附設は34名中20名が医学部、東大合格では、大分上野丘:17名、修猷館11名などを確認しています。
中学受験or高校受験
目標設定どうする
久留米大学附設の実績は群を抜いているのでとりあえず置いておくとして、他の女子が受験可能な中学をどのように見るかは、各家庭でわかれるでしょう。家庭環境によっても大きく変わります。学校の環境などもあるでしょう。
例えば九大を目標とした場合、果たして中学受験をする意義がどこまであるのか、考えようによっては公立高校からの進学を狙った方が金銭的なコスパがいいのではないかという気さえします。
中学受験で附設にギリギリ合格して、中学高校で成績不振になって、結果的に大学受験で失敗してしまうよりも他の中学でしっかりとした成績を収める方が良いかもしれないし、公立中学から公立中学へ進学したほうがコスパが良いかもしれません。よくわかりません。
ちなみに男子
基本的には、男子も久留米大学附設に加えてラ・サールが受け皿になる以外は、女子と同じような感じです。
にわか情報も含まれているかもしれませんので、間違いなどあったらご指摘いただけるとありがたいです。
次回は塾事情や中学受験での設定目標について書けたらと思います。今日はここまで!
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