少し前から国語の読解問題の教材に取組んでいます。
使っているのは「出口汪」先生の教材です。
「小1」の教材という限定ではありますが、いくつか気づいたことがあるのでまとめておこうと思います。
使用教材
これまでの使用教材としては下記のようになります。
使用教材と取組順
①はじめての論理国語小1レベル
②日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(基礎編)
③日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(習熟編)
④日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)
⑤論理エンジン読解・作文トレーニング
難易度
各教材の難易度については、大筋で下記の①~⑤の順番に難しくなると考えてよいと思います。
①はじめての論理国語小1レベル
②日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(基礎編)
③日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(習熟編)
④日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)
⑤論理エンジン読解・作文トレーニング
①②③、④⑤で大まかに難易度がわかれるかなという感じですが、④⑤が難しいかというとそういうわけでもありません。
文章や語彙の難易度が高いとかそういう事ではなく、問われ方に慣れていないと難しく感じるという程度だと思います。
なので躓いたら、回答書を参考にきちんと教えてあげれば理解出来ると思います。
また理解出来ているかどうか日をおいて再度解かせてみるといいのではないかと思います。
これ以上の難解な教材として、たとえばトップクラス問題集などがあります。
次の段階として、そういう同学年の難解な教材に進んでも良いと思いますし、小2小3と学年を上げていってもいいんじゃないかと思います。
その点で出口汪先生は「日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)」の「保護者の方へ」というページの中で下記のように書いておられます。(以下「日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)」より引用)
本シリーズは便宜上学年別の形態をとっていますが、本来国語力や論理力は無学年制のものです。とくに低学年においては、言葉の習得において大きな個人差が見られます。そこで、本書が難しいと感じたならためらわずに「基礎編」「習熟編」を何度も繰り返してください。
逆に「応用編」を完了したなら、お子さんの学習意欲にあわせて小学二年生版に進んでください。
なお我が家では、現在進めている「論理エンジン読解・作文トレーニング」が終わったら2年生の「はじめての論理国語小2レベル」に入ろうと思います。
分量
5冊もあるとかなりの分量なると思われるかもしれませんが、
②日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(基礎編)
③日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(習熟編)
④日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)
の3冊に関しては、それぞれ分量がかなり少なく、3冊で普通の教材の一冊分くらいです。
また、小1のこの5冊は難易度が低いので、きちんと漢字が読めて、普段から文章を読む苦にしなければ、結構スルスルと進めることが出来ると思います。なので5冊といっても、そこまで時間を要するような分量ではありません。
そして、これ以外に読解の教材を採用する必要があるかというと、小1の教材としては分量的にこれ以上は必要ないと思います。
先の難易度の項でも書きましたが、小2の教材を採用しても良いと思います。
ただし、この5冊で躓いたところがあれば、きちんと親の方でチェックしておいて、再度解いておいた方が良いかと思います。
うちの娘で言うと、④日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)の中で「こそあど言葉」の内容で躓きました。
子ども個別で躓く箇所が違うと思うので、そこだけを再確認していけばよいのではないでしょうか。
ちなみに私は、再度使えるように教材はスキャンしてPDF保存していて、使いたいところだけを印刷して使用ています。
取組むスピード
我が家では、期間限定ですが1.5ヶ月で「①はじめての論理国語小1レベル~④日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)」を毎日やっていきました。
現在「⑤論理エンジン読解・作文トレーニング」に取組んでいますが、こちらは2ヶ月で完結させる程度のスピードで進めています。
国語の読解問題を低学年からゴリゴリやる必要があるかというと、そこまで必要なくて、漢字や語彙の習得や算数に力を入れた方が良いと思います。
うちの場合は、1年生になる前に1年生の読解教材がどの程度出来るのかを確かめる意味も含めて短期的に集中して進めましたが、未就学期や低学年の間は、そこまでガンガンやる必要はないと思います。
楽しく読書する習慣がついていれば、それでいいんじゃないでしょうか。
良い教材なの?
一連の教材が良い教材かどうかは、正直なところ他の教材との違いを明確に説明できません。
ただし、これらの教材については解説が丁寧なので家庭で使用する場合には、使いやすいと思います。
昨年4月(2019年4月)に、学研のドリルを使ってみたのですが、その時のドリルよりは使い勝手が良いと思います。
断定はできませんが、出口汪先生の一連の読解問題教材は良い教材と言っても差し支えないと思います。
個人的にはおススメ出来ます。
漢字のふりがな
上記5冊を進める中で気づいたのが漢字のふりがなの有無です。
①はじめての論理国語小1レベル
②日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(基礎編)
③日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(習熟編)
④日本語論理トレーニング 論理エンジンjr(応用編)
の4冊については、漢字にふりがながついています。
⑤論理エンジン読解・作文トレーニング
については、基本的に漢字にふりがながついていません。
なので「論理エンジン読解・作文トレーニング」に取組むには、「該当する学年の漢字を読める」ということが必要となります。
小2以降の教材のふりがなの有無については調べていませんが、もし、ふりがながついていないならば、漢字が読めないと話にならないので、漢字の読みを先行させる必要がありますので、このあたりについては、書店で確認してみてください。
余談
話は算数の文章題に転じますが、「算数ラボ(考える力のトレーニング)10級」の中で下記のような問題がありました。
こうじさんは、何人かの友だちとかけっこをしました。こうじさんの前に3人がゴールし、こうじさんがゴールしたあとに5人がゴールしました。
かけっこをした人は、ぜんぶで何人ですか。
上記の文章問題は、意外にも娘は初めてでした。というのも、この手3つ以上の足し引きをする問題は、図で子供の絵が描いてあり、それを足したり引いたりする問題や、計算に使用する数字が文章内に数字として書かれていたからです。
この問題は3+1+5=9で9人という答えになりますが、こうじさんの「1」が頭に描けているかがポイントだと思います。
娘にこれを解かせる際には、当然に「1」が抜けると思っていたのですが、杞憂でした。
問題を読んで「まずこうじさんの「1」と・・・」というつぶやきからはじまり、式は3+1+5=9という順序で書けていました。
この問題を通じて、きちんと「こうじさん」という存在を文章から読み取って想像できていること、文章の中から数字だけを拾ってゴニョゴニョと立式しているわけではないことが確認できたのは良かったです。
算数や理科で出てくる文章は、いわゆる国語の文章読解とは別問題で、単純にきちんと正確に読むという力が必要になりますが、この1年を通じて感じるのは、こういう「きちんと正確に読むという力」は、文章を多く読むということよりも、正確に読むために音読させる方が良いと考えています。音読させると、読み飛ばしをしていないか、また読んでいるニュアンスから語彙の意味が分かっているかということを確認できます。算数や理科でケアレスミスが文章の読み取りに起因している場合もあると思うので、学年高学年であってもたまに文章の音読をさせてみると発見があるかもしれません。
また、読解教材を進める際にも問題文や問題を読ませてみると、子どもが国語の文章題を解く際に、どのようなアプローチをしているのかがよくわかります。
私は、娘が問題の一部を飛ばしたりしたときに、きちんと読むように注意しています。
テストや問題を解く際のミスを防ぐというだけでなく、普段のインプットの際にも読み飛ばしなどをして、間違った理解をしたり、書いてあることの意味が理解出来なかったりすることを防ぐということにも役立つのではないかなと思っています。
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